2016年6月13日月曜日

Astell & Kern AK300 AK320 AK380 試聴と比較レビュー

今回ちょっと縁があってAstell & Kernの第三世代DAPシリーズを全部まとめて比較試聴できる機会がありました。

AK300、AK320、AK380の各モデルを結構まじめに時間をかけて試聴できたので、忘れないうちに感想なんかを簡単にまとめておきたいと思います。

AK300 AK320 AK380 AK380 Copper

どのモデルも高価な商品なのですが、前世代のAK100II、AK120II、AK240が想像以上にロングセラーで好調な売上を記録し続けているため、それらの後継機と言うべき最新モデルは注目度が高いです。

私自身はAKのDAPを新品で購入したことは無いのですが、AK240を友人から中古で買い取って数ヶ月ほど使っており、それからまた別の縁がありAK240SSに乗り換えて使っていました。そのため第三世代DAPがどれくらい進化しているのか気になります。


第三世代AK DAP

AK300・AK320・AK380の三兄弟ですが、発売時の販売価格はそれぞれ約12万・23万・45万円くらいです。それにしても高価ですね。限定モデルの「AK380 Copper」は55万円だそうです・・。

今回AK DAPが第三世代になったことで一番目立つポイントは、全モデルの画面サイズがこれまでの3.31インチから4インチに大型化されたことです。

AK300

マイクロSDカードスロットがひとつあります

内蔵ストレージは、下位モデルから順に64・128・256GBなので、第二世代モデルのAK100II・AK120II・AK240から増えていません。最近購入する楽曲の中でもハイレゾ音源が占める割合が増えてきたので、64GBでは心もとないですが、マイクロSDカードスロットがあるのでそこまで気にすることでもありませんね。

2.5mmバランスや光出力は全モデル共通です

AKのDAPらしく全モデルに2.5mmバランス出力端子がついており、どれも約10時間再生、光デジタル出力、無線LAN、Bluetooth搭載、といった感じで、音質に貢献する回路と音源の対応フォーマットの違い以外では、ほとんど同じDAPとして考えることができます。

AK300 AK320 AK380は共通デザインです

第三世代モデルのボディデザインは統一されているので、一見ただのカラーバリエーションのようにも見えますが、実際手にとってみるとモデルごとに重さと厚さがかなり違います。それと、AK380には標準のガンメタル以外にも、後発してブラックモデルも登場したので、混乱してしまいそうです。

カタログスペックではAK300→AK320→AK380の順に、205g→217g→230gで、厚さも15.45mm→16.5mm→17.9mmといった感じです 。ちなみにスペシャルモデルのAK380 Copperは350gですので、もはや別格ですね。

第二世代モデルではAK100II→AK120II→AK240の順に、170g→177g→185gでしたし(AK240SSは275g)、厚さは14.9mm→14.9mm→17.5mmだったので、これらと比較すると第三世代モデルは全体的に大型化しています。

下から見ると、どれも厚さが同じです

上から見た厚さはけっこう違います

アルミ削り出しの筐体を横から見るとクサビ状になっており、本体下側の厚さはどれも一緒なので、並べると一見同じサイズに見えてしまうという、錯覚を利用した巧妙なデザインです。(別売のAKアンプに全モデル対応させるためにも、接続面のサイズを共通にしているのでしょう)。しかし上位モデルのほうが本体上側に向かって厚くなっていきます。

AK380はもう発売してから結構時間が経っており、何度も店頭などで使ったことがあるため、その重量感に慣れた手で今回AK300を初めて持ち上げてみたら「うわっ!軽っ!薄っ!」と驚きました。それでも一般的なスマホなどと比べると重厚なので、ズボンポケットに入れて使うといったようなカジュアルさとは程遠いです。(AK Jrのほうが適役です)。それでも第三世代はAK240のような「石の塊」的なホールド感よりも、より薄く平たい石版のような感じで、スマホやタブレットに若干使用感が近づいています。

裏面はAK380のカーボン調が目立ちますが、他のモデルも魅力的です

AK380のボリュームノブ

AK320のボリュームノブ

AK300のボリュームノブ

ボリュームノブのデザインは各モデルで意図的な差別化が図られています。AK380は従来のAKを踏襲したグリグリ回すエンコーダータイプなので、これまでAK DAPを使ってい人にとっては慣れ親しんだ感触です。

私のAK240はボリュームエンコーダの接触不良トラブルに散々悩まされましたが、AK380のものは改善されているようです。それでもこの手のコンパクトな表面実装のエンコーダは総じて貧弱なものなので(AK240のも高級部品を搭載していましたが、それでも壊れるものなので)、長期間の使用で一番心配になる部分です。高価な商品は修理費も高価だったりするので、やはり保証がある正規品を購入するのが大事です。(将来的に中古で売る場合でも、正規店舗のレシート有り無しでは価格が大きく変わりますので)。

AK320とAK300は従来型のエンコーダではなく、歯車のようなダイヤル式になっています。インターフェース上での挙動はAK380と同じですが、AK320とAK300は筐体が薄いためよりシンプルで薄く収まるデザインにしたのでしょう。AK320とAK300ではそれぞれダイヤルのデザインが違っていて、高価なAK320の方が明らかに高級感のあるローレット加工で仕上げてあります。AK300は価格なりに少し雑な作り方のように思えました。


AK300も非常に精巧で美しいです

ボリュームノブが粗いことを除けば、AK300の質感はAK380と引けをとらないような精巧な印象で、ブラックの塗装も若干シボ加工っぽくザラザラしているため、高級感があります。(シボと言ってもNW-ZX2とかよりはツルツルです)。普段ケースに入れて使っていればあまり気にすることでも無いですね。

ケース

AKのDAPというと、豪華な付属ケースが有名です。ニューモデルを出すたびに新たな色や質感のケースがついてくるため、話題になります。

豪華なAK DAP付属レザーケース

イタリアやフランスなどの高級ファッションブランドで採用されている一流革職人に依頼するなど、ケースデザインへの熱意は他のガジェット系オーディオメーカーとは一線を画しています。

こういうのは、実際音質に影響が無くても、ブランド全体の高級感や話題性を上げることができるため重要だと思います。

個性豊かです
背面のアンプ接続用ネジがあたるため、ケースが凹んでしまいます

AK300のケースも結構綺麗です。

他社が似たようなハイエンドDAPを発売してもなかなか思うように大衆メディアの注目を集められないのは、案外こういう努力を怠っているせいかもしれません。やはり音質や回路のICチップの凄さだけを豪語していても、多くの人が読むようなライフスタイル系雑誌で取り上げられたりはしませんからね。

AKのDAPは各モデルごとに本体の厚さが微妙に異なるため、それぞれのケースに互換性が無いのが残念です。今のところ登場したばかりのAK300以外は、オプションでケースのカラーバリエーションが(高価ですが・・)購入できるので、たとえばAK380は標準のブラウンは傷が目立つためオプションのブラックレザーを使っている人をよく見ます。

第二世代AKシリーズから変わった点

これまでAK240を使っていたので、AK DAPの操作性についてはかなり慣れています。第三世代AKのインターフェース仕様はほぼ変わっていないので、無意識に快適に使えるくらいスムーズに移行できました。

やはり一番大きな進化は、画面サイズが一回り大きくなった事です。最近はOnkyo DP-X1など大画面のDAPが出始めてきているため、第二世代AKの画面サイズはちょっと小さいと思っていました。タッチスクリーン操作なので、画面が大きくなるのは歓迎します。

機能面で変わった点は、まず細かいことですが、これまでは2.5mmバランス出力を使う際には設定画面でバランス出力ONを選ぶ必要があったのですが、第三世代ではこれが無くなり、そのまま挿せば使えるようになりました。

無線LANはこれまでと変わらず802.11n対応です。無線LANの速度と安定具合はAK Connectロスレスストリーミング機能を使う時にかなり重要です。試してみたところギリギリDSD128をロスレスストリーミング出来るのですが、信号強度によっては曲ごとに若干バッファのロード時間が発生したりします。冷静に考えてみると、無線LAN経由のポータブルDAPでDSD128を楽しめるというのも凄い時代になりましたね。

Bluetoothも今回からApt-Xに対応するようになったのは嬉しいです。もちろん本命のイヤホン・ヘッドホンは有線で使った方が良いのは当然ですが、例えばBGM用にアクティブスピーカーとかに飛ばす時にApt-Xの高音質が楽しめるのはありがたいです。

あとは、全体的にCPUが高速化されたのか、アルバムリストのスクロールが若干早くなっているのが嬉しかったです。AK240ではスクロール中にアルバムジャケット写真が表示されるのがワンテンポ遅れるため、クルクル指でスクロールしながら聴きたいアルバムを探すのができなかったのが不満でした。やはりジャケット写真というのはテキストの文字列よりも直感的に目当てのアルバムが見つかるので大事だと思います。

違いと言ってもこれくらいの些細なことばかりなので、驚きの新機能が少ないのは残念でした。これ以上何を求めるのかと聞かれても困りますが、個人的にはもう少し楽曲ブラウズ機能のカスタマイズを充実させてもらいたかったです。普段一番多用する画面なので、たとえば「アルバムを最近追加した順に並べる」とか「ジャズのアルバムを録音年順に並べる」とか、そういった感じのカスタマイズが欲しいです。

出力

ヘッドホンのインピーダンスに対する、最大出力電圧を測ってみました。いつもどおり、1kHz 0dBFSのサイン波テスト音源を再生しながら、ボリューム最大時のピーク電圧(Vp-p)を測っています。低インピーダンス領域で最大ボリュームだと歪みが酷い場合はTHD1%程度になるまでボリュームを下げています。

AK DAPの3.5mmヘッドホン出力電圧(Vpp)

グラフを見ると一目瞭然ですが、AK320とAK380の出力特性はほぼ一緒、そしてAK240とも同じ特性です。カタログスペック上でも2.1Vrms(負荷無し)と書いてあるので、ピーク電圧換算だと5.9Vppで、ピッタリ合っています。

AK DAPの出力は、最近のDAPやポタアンと比べてちょっと貧弱な部類だと思いますが、ここであえてパワーアップを図らず、従来の特性をキープしているのは面白いですね。10万円以上のDAPであれば、どのような高出力アンプを搭載することも容易なはずなのですが、あえてAKが目指したアンプ回路は、これで音質と出力の兼ね合いがベストだという判断なのでしょうか。

よくネット掲示板などで、AKの出力が若干弱いことを掲げて「AKは技術力が低い」と熱く主張している人を見かけますが、実際音楽を聴いてみると音が良いので、困ったものです。たしかに低能率ヘッドホンや、低インピーダンスIEMを使う時には、もうちょっと駆動力に余裕があって欲しいとは思いますが、普段使いの範囲にて高出力=高音質と短絡的に結びつけるのもダメだということを、AKが身を持って証明しているように思えます。

AK300も、低インピーダンス側の落ち込み方を見ると、ほぼ同一のアンプ回路設計だということがわかりますが、最大電圧の方はなにかリミッターがかかったかのように、ピタッと頭打ちしています。なぜでしょうね。カタログスペックでも1.98Vrms(負荷無し)と書いてありますので、測定通り5.6Vppです。

実用上では、AK300だけが同じボリューム数値で若干静かだというだけで、ボリュームを最大にまで上げるようなことが無い限りは、どのモデルも出力特性はほぼ同じです。

ライン出力については、設定画面で「ライン出力」モードに切り替えると、単純にヘッドホン出力が最大ボリュームの「150」に固定されるだけです。Fiioなどのような正真正銘のライン出力ではないので、個人的にあまり好きではない手法です。

別売アンプを接続できるのは魅力的です

第三世代AKはどのモデルも新たに筐体下部に専用アンプ接続用のライン出力端子がついています。残念ながら今回は時間が無かったためアンプは使わなかったのですが、AK380用として発売されたアンプモジュールを、AK320やAK300でも同様に接続して活用出来るというのは嬉しいです。

(追記:AK380 AMPもちょっと使ってみました → http://sandalaudio.blogspot.com/2016/07/blog-post.html

ファイル対応

スペック面でAK380とそれ以外のモデルではDSDやハイレゾPCMの対応範囲が異なります。AK300とAK320の二機種はPCMは192kHzまでネイティブ再生、それ以上の高レートPCMやDSD64・DSD128ファイルはネイティブではなく、176.4kHzなどのPCMにリアルタイム変換されます。多くの人にとって普段聴く音楽はほとんど44.1kHzのCD音源とか、ハイレゾ音源でも96kHz PCMが多いので、あまり気にすることも無い事かもしれません。

DSD256 (11.2MHz) はAK380でのみ再生可能

DSD256ファイルはAK380でのみ再生可能で、AK320やAK300ではエラーが出てしまいます。USB DACとして使う際にも、上記の通りのフォーマット対応になります。

TOSLINK光出力ではDSDはPCM176.4kHzに変換されているようです(音は出ます)

TOSLINK光デジタル出力はDSDのDoP出力が出来るかと期待していたのですが、残念ながらAK380でも176.4kHzにリアルタイム変換されてPCMとして出力されました。

DSD再生をテストしていて面白いなと思ったのは、AK380よりも、PCM変換されるAK320・AK300の方がインターフェースのレスポンスが速く、PCM(FLACとか)と同じくらい瞬時に再生が始まるのですが、AK380はネイティブ再生のため内部的に切り替えが必要なのか、DSDファイルを再生するタイミングがワンテンポ遅れます。音質面ではかなり異なるので後述します。

音質について

今回の試聴では、ステレオ3.5mm端子からはShureの密閉型ヘッドホンSRH1540を、バランス2.5mm端子からはベイヤーダイナミックAK T8iEを使ってみました。

AK300とBeyerdynamic AK T8iE

SRH1540は46Ω・99dB/mWなので、ほどほどのインピーダンスで若干鳴らしにくいという、テスト用にはちょうど良いスペックです。これよりももっと高価なヘッドホンはいくらでもあるのですが、個人的にSRH1540はDAPなど上流の音質差にかなり敏感で、聴き分けやすいヘッドホンだと思います。ヘッドホンそのもののクセが少ないということでしょうか。

第三世代のAK DAPが搭載しているD/A変換チップは旭化成AK4490なので、第二世代AK DAPで使われていたシーラス・ロジックCS4398から一新されました。これだけでも音質にかなり違いが現れていると思います。AK4490は最近各DACメーカーから大人気を得ているチップです。チップ単価が非常に安くESS Sabreよりも実装しやすく、なおかつ音が良い、という優秀D/Aチップなので、人気が出るのも納得できます。

最近他のDAPメーカーが競いあうようにESS ES9018を搭載して自慢している中、AKは旧世代のシーラス・ロジックからESSを飛び越えて真っ先に最先端のAK4490を搭載したのは面白いです。実際ESS社のD/Aチップは測定スペックは非常に高性能であるものの、サウンドのクセや、アンプ実装の制限などのせいで、音の好みは好き嫌いが別れるチップです。(そのため旧式のバーブラウンやシーラス・ロジックが未だに人気なわけですが)。一方旭化成AK4490はまだ導入数も限られており、音の傾向などについて意見が固まっていないので、未知数なD/Aチップです。さらにESSよりもアンプ設計に柔軟性があるため、DAPメーカーごとに独自の音作りがより一層披露できるポテンシャルを秘めているのかもしれません。

このAK4490チップを、AK300はシングル、AK320とAK380ではデュアル(左右に各一枚づつ)という構成にすることで、値段なりの差別化が図られています。それだけでDAPの音質が大きく変わるとは思っていなかったのですが、実際にそれぞれのDAPで同じ楽曲を聴き比べてみると、大きな違いが感じられました。(もちろん、D/Aチップ以外にも、クロックやアンプ回路にも多少なりとも差があるのかも知れません)。

とくにAK300とAK320の間では、ブラインドでも聞き分けできるくらいの違いが感じられました。

AK300のサウンドを一言であらわすと「聴きやすい」というイメージで、まとまりを持った中域重視の無難な仕上がりです。シャリシャリとか硬質になったりせず、低域が不自然に迫ってくるような定位の乱れが無く、素朴で素直なサウンドだと思います。個人的な感想としては、音の方向性がAK240と一番似ているのはこのAK300のような気がします。

AK320

次に上位モデルのAK320を使ってみると、高音や低音の帯域が一気に拡張されたようなキレの良さが加わります。AK300を聴き慣れた耳でAK320に乗り換えると、若干金属質というかメリハリやアタックの強さが耳に残ります。そのためか、ボーカルなどの中域主体な音色成分がAK300ほど目立たないです。

AK300とAK320のどちらが優れているかというのが難しいところで、これは純粋な上下関係ではなく、好みによって意見が別れるように思います。

今回試聴で使ったSRH1540やAK T8iEは、どちらも若干暗い傾向というか、きらびやかな美音系とは言えないスタイルなので、AK300との相性はあまり良くない(というか退屈)に感じることもありました。それなら他のヘッドホンではどうだろうと思い、最近発売されたFinal Audio Sonorous IIIを使ってみたところ、AK300とのコンビネーションは絶妙でした。個人的にFinal AudioのVIやVIIなど上位モデルはあまり好きではないのですが(なんとなくUltrasone Editionシリーズのような癖があります)、このSonorous IIIは絶妙にチューニングされている素晴らしいヘッドホンだと思います。

AK300の素朴でしっかりとした中域の表現力と、Final Audio特有の色艶、歯切れ良さといった「奔放な音色の魅力」が上手にブレンドされて相乗効果が得られます。AK320ではちょっと音圧が強くて聴き疲れする感じがしました。

AK300

個人的な印象ですが、たとえば低価格帯のIEM(3ドライバBA型とか)は何かしらクセが強いモデルが多いですよね。また、ポピュラー楽曲は音圧が高くパーカッションなどの高音楽器が刺激的な曲風が多いです。このような組み合わせの場面では、AK300を使った方が、よりバランスよく整った音色を演出してくれ、イヤホン・ヘッドホンの特色を引き出しながら、悪いクセを強調しないような「楽しい・聴きやすい」サウンドが楽しめます。

一方、そもそもドンシャリっぽさの少ないスタジオモニター系のヘッドホンやIEMを使って、高音質で音圧を強調していない生録音をハイレゾで楽しみたい、といった趣味の人であれば、AK320の方がよりクリアで高帯域な分析力が得られるため、満足度が高いと思います。

ShureのIEMを例に上げると、SE215のような安定した中域重視のダイナミック型IEMでは、AK320の方がよりワイドレンジな傾向なので、SE215が不足している高域のキラキラ感や低音の瞬発力を補う効果が得られます。一方SE425・535などピーキーなマルチBA型IEMでは、AK320では若干「刺さる」サウンドが耳障りに聴こえる人もいるかもしれません。SE846とかのクラスになると、もはやユーザーの耳も肥えているはずなので、試聴での好き嫌いを優先すべきで、何と合う合わないとかの相性を語るのも野暮です。

AK320の方が高価だから優れているかというと、確かにその通りだとも言えるのですが、合わせるイヤホンと、普段聴く楽曲のクオリティを含めて総合的に考えないと、逆にAK320のクリアさが仇となって弱点を露わにしてしまいそうです。

バランス駆動のAK T8iEでAK300・AK320の差は縮まると期待していたのですが、各モデルの個性は保たれたままで、若干ダイナミックな力強さが付加されるような効果が得られました。バランス接続化のメリットはAK240の時と変わっておらず、中低域の解像感と言うかレスポンスの良さが向上する感じです。DAP本来のサウンドキャラクターを覆す程の効果は感じられません。

最後にAK380ですが、これはAK300・AK320とくらべて明らかな音質のステップアップが感じられました。40万円相当のステップアップかどうかは怪しいところですが、期待以上の違いに驚かされます。

まず傾向としては、AK320と同じくらいワイドレンジで限界を感じさせない高域の伸びを持っていながら、AK320で感じられた金属的なアタックの響きが抑制されています。さらに中域の豊かさもAK320ほど損なわれていないため、全体的に情報が多く、全体的にニュートラル、という優等生ぶりをみせつけてくれます。なんというかAK320のレンジ感に、AK300で味わえる中域の充実感や「わかりやすさ」がプラスされたかのような、抜け目の無い堅実な仕上がりです。

ようするにAK300・AK320の「完全版」といった雰囲気で同系色の音作りなのですが、それらとAK380が大きく違うポイントがひとつ感じとれました。それは音の距離感です。楽器一つ一つが広々としたコンサートホールのような空間を創りだす・・、というほどでもないのですが、なんとなく音楽全体が一歩(目の前から数メートルくらい)下がったような距離感を保っているように感じられます。

AK300・AK320を聴いている時は、普通に良いDAPといった感覚で、距離感とかはあまり気にも留めないでいたのですが、AK380に切り替えた途端に音の距離に驚きました。音が遠いというのは、多分ボーカルやドラム、ベースなど、通常は刺激的に前に迫ってくるような「音像が狂いやすい」周波数帯も、丁寧に狂い無く再現してくれるためだと思います。つまり距離がある分だけ見通しが良く、敷き詰められた音色の全てが綺麗に並べられたかのようなプレゼンテーションが、ワンランク上の聴き方を可能にしてくれるようです。まさに「手に取るように」音楽全体を把握できるのは、さすがフラッグシップDAPというか、「無駄に高価ではないな」と感心しました。

このAK380の特性を活かして、より音場の前後感や、空間の広さ、ライブのリアルさなどを引き出すのは、イヤホン・ヘッドホンの役目だと思います。つまり、ありきたりな表現ですが、組み合わせたイヤホン・ヘッドホンの特性を一番引き出せるのはAK380なのでしょう。

そうは言ったものの、私自身はどうもAK380のサウンドは多少味気ないという印象を持ちました。この素晴らしい整ったサウンドはたしかに認めているのですが、実際そこまでは必要ないかな、というレベルの感想にとどまってしまいます。

DSD再生においては、AK300・AK320のPCM変換に対して、AK380はネイティブ再生というのがセールスポイントになっています。実際PCM変換したからといって確実に音質が落ちるわけでもないので、「ネイティブ=高音質」という理想よりも、試聴が肝心です。実際近年のD/A変換チップにおいては(とくにESSや旭化成の場合)、チップ内でのD/A変換プロセスはPCMもDSDもあまり変わらなかったりします。AKには当てはまらないかも知れませんが、内蔵クロックやDSPの実装が弱いDACの場合、そういった要素に過敏なDSDよりも、上流でPCM変換したほうが良かったりすることもあるほどです。

それをふまえた上で、いざDSD64やDSD128ファイルを各モデルで聴き比べてみると、やっぱりAK380のほうがDSD再生能力は数段優れていると感じました。具体的には、AK300・AK320では、周波数帯域ごとの位相というか、音場の安定性が狂ったような、不思議な違和感が感じられます。例えば低音楽器などが変な位置から逆相っぽく鳴ってしまうという不自然さです。これがAK380だと、DSDの特色とも言える音楽の一体感や、つながりの良さ、個々の演奏楽器だけではなくその周囲の空気感までも存分に体験できる魅力が十分感じ取れます。

これは単純にAK380と下位モデルとの音質差だけではなく、たとえばハイレゾPCM音源を聴き比べた時には感じられない違和感のようなものがDSDには存在します。トータル面で完成度が高いAK300・AK320も、このDSDネイティブ再生不可というポイントが大きなマイナス点だと思いました。これが6万円のAK Jrであれば納得できますが、10万円超えのAK300・AK320であっては、コスト的な判断ではなく単純にAK380との差別化のためだけにDSDネイティブ再生機能を削ったのだと想像すると、残念な気持ちになります。

明らかに高価そうなAK380 Copper

55万円の限定モデル「AK380 Copper」に関しては、興味本位でちょっとだけ試聴してみました。

どこかで読んだ事前情報で、ノーマルモデルのAK380よりも音が太いだとか、音色が良いとか、そんな話を聞いていました。たしかにノーマルAK380とくらべて若干音が太く、響きが良く感じられるのですが、それが脳内にある先入観からなのか、よくわかりませんでした。そもそもノーマルAK380の完成度が非常に高いため、Copperの味付けなんてものがあったとしても些細なものです。

そもそも、その程度の微小な音質差を真剣に聴きわけようとしていて、なんだか虚しくなってしまいました。こういう高価な限定モデルは、誰かに勧められてとかレビューを読んで買うような商品ではなく、純粋に自分自身で惚れ込んでしまって、非難中傷を覚悟で衝動買いしてしまう類のものだと思います。AK240SSもそんな感じでした。

第二世代からの買い換え

旧モデルとの比較で一番気になるのは、AK100II・AK120IIから今すぐにAK300・AK320に買い換えるべきか?ということだと思いますが、これは難しいところだと思います。

サウンド面では、新機種AK300・AK320のほうが、より繊細で解像感が増しており、正当な進化を遂げたというか、より万人受けする「無難な」音になったようにも感じます。しかし、音色の傾向という意味ではAK100II・AK120IIそれぞれの特色をそのまま引き継いでおり、たとえばAK100IIからAK300に乗り換えたとしても、やはり上位モデルAK320のクリアでシャープなサウンドの魅力も捨てがたいという、アップグレード病は拭えないのが悩ましいです(結局下位モデルは下位モデルらしい音作りだ、という意味で)。

AK100II・AK120IIの素晴らしいところは、そのコンパクトなデザインだと思っています。確かにスクリーンのサイズは小さいのですが、DAPとしては必要十分ですし、あの長方形のデザインは携帯しやすく、あまり仰々しくない秀逸なフォルムだと思うので、そのままAK300・AK320の巨大な画面と重厚で角ばったデザインを素直に受け入れられるかは意見が分かれるでしょう。音質面での違いを除けば、OSの機能や操作感などはAK100II・AK120IIの時点ですでに完成されているため、買い換えることで得られる新たな発見や充実感は案外少ないかもしれません。

価格的にも、「後継機へ買い換え」というよりは、むしろ「アップグレード」と言えるくらい値段のハードルがあるので、実際どの部分に魅力を感じてアップグレードするのかを自分の中で見いだす必要があります。逆に言えば、それくらいAK100II・AK120IIは完成度が高かったということです。

個人的に、AK300はそこそこおすすめできるモデルだと思っています。10万円超ということで高価なのは確かですが、音楽をシビアにせず楽しく表現する技量は特出していますし、たとえばFiioやiBassoなど5万円台のDAPを使い倒している人へのアップグレードとして、またはソニーNW-ZX2やオンキヨーDP-X1、Fiio X7クラスの高級DAPを購入検討している人への第三の選択肢としてかなり魅力的な商品だと思います。

とくに、低価格DAP勢から乗り換えると、AKユーザーインターフェースの安定度や使いやすさに感動してしまうかもしれません。海外では、やはりTidalが使いたいとか、高価なDAPでもSpotifyの圧縮ストリーミングを聴きたい、というような本末転倒なユーザー願望が多いので、そうなるとアンドロイドアプリがインストールできないAK DAPは不利だと言われているのが非常に残念です。

とくに米国では多くの若いユーザーがストリーミングに移行しているため、そういった用途にはFiio X7とかスマホ+DACを買ったほうが合理的です。

というか、そもそも音楽鑑賞自体が趣味なわけではなく、高級ガジェットが趣味でオーディオマニアになった人の割合が多く、日本のようにCDやハイレゾダウンロード音源のようなパッケージメディアを定期的に買う概念を持っていないため、音楽アルバムを一枚も買ったことが無いのにAK380が欲しい、という新規ユーザーが意外と多いです。Youtubeの動画をハイエンドDAPで聴きたい、という客層です。

余談ですが、中国のオーディオマニアの場合は、AK DAPを店頭で買うときに、オーディオショップが内蔵ストレージ目一杯に海賊版のハイレゾ音源をコピーして差し上げるというサービスが蔓延しているので、各国それぞれ高級DAPと言っても買う目的、使う目的には色々なシナリオがあるのだなと感心しました。(賛同はできませんが、お国柄なので・・)。以前とあるオーディオフェアに参加したところ、ヘッドホン試聴ブースにて、多くの客が持参したAK DAPの中身が全員全く同じ音源(鼓笛隊とか伝統歌謡みたいな中華ハイレゾ音源)が満載されており苦笑してしまいました。

話を戻しますが、AK100II・AK120IIはともかくとして、AK240オーナーの場合は、第三世代に買い換えを考えるのは、より一層悩ましいかもしれません。まずAK240とAK380ではかなり大きな価格の開きがあります。

そうは言ったものの、実はAK380発売当時から薄々感じていたのは、「AK380を買った人は、なにも悩んだり迷ったりせずに買っている」という現実です。私の身の回りに6人のAK380オーナーを知っていますが、どなたも当然の結論かのごとく「AK380買っちゃったよ」と自虐的に苦笑してくれます。思い切りの良さに感心します。

ようするにAK380においては、悩みに悩みぬいて、とか、生活費を削ってローンを組んで、とか、そういった苦渋の末に無理して購入するというよりも、そこそこ懐に余裕がある人たちがコスパ度外視で絶対的な確信を持って購入している方が多いと思います。たとえば、そういう人が頻繁に車を買い換えていても別に不思議ではないのと同じような感覚です。

音質面では、AK240からAK380に買い換えるメリットは十分にあると思います。AK240はなんだかんだ言っても万能とは言えない案外クセの強いサウンドでした。中低域の芳醇さと暖かみに重点を置いて、高域はヌケの良さは損なわないものの、若干抑え気味でマイルドに仕立てた大人のサウンドです。カリカリなシャープさを重視した他社製DAPとは一線を画する、カジュアルな家庭用スピーカーリスニングに近い、真空管アンプと大型スピーカーでゆったりとリスニングに浸るような雰囲気です。一方AK380はとくに高域の解像感が飛躍的に向上して、それでいて不快にならないよう刺激音が丁寧に処理されているため、音楽全体が忠実に再現できている、素材を活かした味付けの薄い料理のような作り込みです。AK240と同じく「スピーカーリスニング」に例えるとしても、もっと最新技術を投入したB&W 800シリーズとかディナウディオなど、ハイエンドホームオーディオと超一流スタジオモニターの目指すところを両立しているブランドを連想させます。

AK380を買う人は、もはや悩むこともなく買っていると思いますが、AK240からの買い換えで一番悩ましいのはAK320の存在だと思います。価格帯的には、AK240と比較されるべきはAK380ではなくむしろAK320の方なのですが、これが一長一短といった感じでなかなか難しいです。

個人的な感想として、音質面ではAK240はまだ捨てたものではないと思います。とくにあまりシビアに高解像を目指すのではなく、普段聴き慣れた音楽コレクションを、美しく、しなやかに味わいたいという方向ではAK240の方が合っています。

AK320は、大型化されたタッチスクリーン以外では、たとえばDSDネイティブ再生が未対応、内蔵ストレージ128GBなど、むしろ機能面でAK240からのダウングレードが顕著なので、どういったポイントにメリットを見いだせるかが難しいです。AKシリーズの弱点であるバッテリーの持続時間もあまり変わってません。現状でこの価格帯のDAPが欲しいという人でも、正直AK240とAK320の間柄は複雑です。保証などはあまり気にしない人でしたら、中古のAK240なんかもかなり魅力的ですし、どうしたものでしょうね。

新旧モデル発売時の価格と、買い換え時期での平均的な売値をグラフ化してみると、こんな感じになります。

おおよその価格比較(発売時と、型落ち時期の店頭価格)

これを見ると、さすがAKは販売戦略がよくわかっているなと感心してしまいます。また、プレミア感を維持して値崩れが少なく、国産メーカーのような「実勢販売価格」の大暴落がほとんど無いのもすごいですね。買い時のタイミングをあまり考えなくても良いということと、中古の売り買いがしやすい、というのもAKの大きな魅力なようです。たとえば中古で手に入れれば、半年使い倒してから手放してもほとんど損が出ないです。

ニューモデルの価格設定も、単純に120→120II→320のような価格据置きのリニューアルではなく、ちょうど旧モデルの型落ち版と、新ラインナップの下位モデル相当が同じ価格帯になるような巧妙な設定になっています。

ようするにモデルチェンジごとに全体的な値段が高くなっているのですが、それが上手に「古くて安いモデルを買うか」「新しくて低いグレードのモデルを買うか」という選択肢になっています。とくにAK240に対するAK320・AK380の相対価格の位置づけにはつくづく利口だと感心させられます。

まとめ

よくネット掲示板などで、AKのDAPはボッタクリだとか、消費者を馬鹿にしているとか、そういった意見を目にします。私自身にとっても、たしかにAK380の価格では背伸びしても手が出せないくらい高価ですし、そこまで払うだけの購入意欲もわきません。AK380 Copperなんか、なおさら高価過ぎて笑ってしまいます。

価格に大きな差があります

AK380と比べてしまうと、AK300やAK320も一見「低価格」モデルのように錯覚してしまいますが、いざ正気に戻ってみると、15万円超というのは数あるDAPの中でも相当高価な部類です。簡単に万人に薦められる物だとは思いません。

そうは言ったものの、私自身がAK240を使っていて実感したのは、「それでもAKのDAPに価値を見出すユーザー層は必ずいるだろう」という確信です。

これまで名だたるメーカーのDAPを手当たり次第使ってきた上で、やはりAKのDAPはユーザーインターフェースと、オーディオに特化した高度な独自機能が、とても高い完成度で製品化されていると思います。

ユーザーインターフェースが優れているといっても、みんなが求めている全ての機能が満載されているわけではありませんが、それでも直感的で、無駄が少なく、全モデルのインターフェイスが統一されており(とても重要なポイントです)、ニューモデルや上位モデルへのアップグレードがスムーズにできます。他社製DAPではモデルごとにボタン位置やOSがバラバラだったりして、これが多くのユーザーにとっては結構大きなハードルだったりします。

細かいポイントでは、たとえばボリュームノブのフィーリング、USBケーブルやマイクロSDカードを挿入した際の挙動、ライブラリ構築やタグ読み込みなど、OSの下地の部分がしっかりしており、安心して使える信頼感があります。実は最近、とても音質が良いと思ったFiio X7やOnkyo DP-X1などのアンドロイド系DAPが、どれもOSが不安定でテスト中に思わぬトラブルやバグに遭遇したせいで、購入を諦めてしまいました。

また、AK Connectというロスレスのネットワークストリーミング機能もかなり優秀で、これを標準機能としてわざわざ開発実装しているという事実だけでも、他のどのDAPメーカーよりも一歩先をリードしていると思います。

自宅の無線LAN上の音楽ファイルフォルダからストリーミングするという単純な機能なので説明は不要だと思いますが、それでも、パソコン上にサーバーソフトをインストールする→音楽フォルダの場所を選択する→AK DAP上でAK Connect機能をONにする。これだけで、ネットワーク上のフォルダがあたかもSDカードに入っているかのようにライブラリ構築されて非圧縮で再生されます。

単純明快な機能ですが、これが例えば中華系DAPメーカーだったら不具合やクラッシュが頻発するような見切り発車は目に見えていますし、日本のメーカーだったら、きっと膨大な常駐ゴミソフトをインストールさせられて、変なストア用アカウント登録とかで手間取らせるのが想像できます。

AK DAPを紹介しているネットや雑誌の試聴記事などでは、SDカード上の音楽再生のみの、さわりだけのレビューが多く、このストリーミング機能を真面目に評価しているのをあまり見ないのですが、実際のオーナーで使っている人は多いです。普段活用するかどうかは各自の使い方によりますが、こういった機能が標準装備されているのも値段が高い理由のひとつだと思います。逆に、こういうのが不要な人にとっては、できれば無線LANやBluetoothは取り除いた、もっと安いAK DAPが欲しかったりします。

結論として、AK380は値段が法外に高いため、本当に欲しい人だけが買うプレミアムモデルというポジションなのですが、それに見合うだけの完成度を備えた優秀なDAPだと思いました。「高くて音が悪い」ならダメですが、「高くて音が良い」ので困ります。

コストパフォーマンスを語るのは無謀だと思いますが、そうは言えども、たとえば今現在AK380よりも安くて音質と完成度が飛び抜けて優れているDAPが存在するか、と考えても、なかなか良い候補は思い当たらないので、そういった意味ではAK380がどんな価格設定であっても文句が言えないのが悔しくすら思います。

家庭用据え置き型オーディオの世界では、こういった費用対効果の論議は大昔からずっと続いているので、驚きも憤慨も感じませんが、最近になってポータブルオーディオに興味を持った人たちにとっては理解しづらい事態かも知れません。

1980年代に遡れば、たとえばFMラジオ番組をカセットテープに録音する装置ですら100万円以上つぎ込んでいる人だってたくさんいたわけですから、世代は変わってもオーディオマニアの泥沼は変わらないということですね。

AK300とAK320は「兄弟機」として、兄のほうがスペックは高くても、弟の方を好きになる可能性はあるので、入念な試聴で判断するのが大事だと思いました。また、旧式となってしまったAK100II・AK120IIもコンパクトで音楽性の高いサウンドは捨てたものではないので、これを機に処分品を手に入れるのも悪く無いと思います。なんにせよトータルの完成度は第三世代に引けを取りません。唯一上位モデルと差別化されているDSDネイティブ再生の不在が、大きな致命傷になるかどうかは各自決めれば良いことです(DSDは家庭のシステムで聴けばいい、という人も多いです)。

今後どのような展開になるか予測できないAstell & Kernですが、少なくともヘッドホンブームが続く限りはこの勢いが衰えることは無いでしょう。願わくばもうちょっと韓国の開発陣とユーザーとの対話を大切にして欲しいですが(掲示板でのサポートとか)、でもあまりユーザーの声を反映しすぎてキメラのような行き当たりばったり製品ばかり出すのも困ります。現状のまま、AK DAPの長所を伸ばすような、さらなる進化と、好評なイヤホン・ヘッドホンコラボを突き進んでもらいたいです。

(追記:AK380 AMPもちょっと使ってみました → http://sandalaudio.blogspot.com/2016/07/blog-post.html