2016年7月23日土曜日

Noble Audio Katanaと、2016年ラインナップの試聴レビュー

2016年になって、米国のNoble Audioがユニバーサル型IEMイヤホン全モデルのバージョンアップを行いました。

Noble Audio Kaiser 10U

これまで色々な時期に発売された各モデルやバリエーションが、これを機会に一気に整理されて、新設計の高性能ハウジングによる統一デザインになりました。低価格モデルから順に「Trident」「Savanna」「Savant」「Dulce Bass」「Django」「Kaiser 10U」、そして2016年7月にデビューした新フラッグシップの「Katana」というラインナップになります。価格も45,000円から20万円超まで幅広いユーザー層に向けています。

IEMを作っているメーカーは最近急激に増えすぎて、どこも見た目が似ているため、メーカーごとの違いや特徴などがなかなか分かりづらかったりするのですが、今回のNoble Audioニューモデルラインナップは、個性的なルックスのおかげでブランドとしての魅力が飛躍的に向上したと思います。もちろん音質についても抜かりありません。

今回、残念なことに資金難でどれも買っていないのですが、色々と試聴したので、勝手ながらモデルごとの印象なんかを書き留めておこうと思いました。(じつは手違いでDulce Bassだけ未聴です・・)。

2016年7月13日水曜日

Astell & Kern AK70 の試聴レビュー

Astell & Kernの低価格ポータブルDAP「AK70」を試聴してきましたので、感想などを簡単に書きとめておきます。

Astell & Kern AK70

Astell & Kern(AK)といえば、つい最近、最新の第三世代DAP「AK300・AK320・AK380」ラインナップを試聴したばかりです。これら第三世代機はどれもサウンドとデザインの仕上がりにとても満足だったのですが、それから休む間も無く、ニューモデル「AK70」が登場しました。

これまでのラインナップの中でもベーシックモデルだった「AK Jr」の後継機という位置づけのようで、販売価格も7万円弱と、AK DAPとしては低価格です。

2016年7月9日土曜日

ヘッドホンアンプの出力とか、インピーダンスについて(後半)

ヘッドホンアンプのパワーについて、前半からの続きです

前半 → http://sandalaudio.blogspot.com/2016/07/blog-post.html

後半は、最近よく注目されている、ヘッドホンのインピーダンスと、アンプの出力インピーダンスについてちょっと触れてみます。

便利な世の中になりました

よく、どんなにパワフルでも、たかがDAPでは大型ヘッドホンを鳴らしきれないとか、据え置き型ヘッドホンアンプは出力インピーダンスが高いため、BA型IEMと相性が悪い、なんて言われています。

前半で見てきたヘッドホンアンプの電圧・電流出力限界と合わせて、アンプ選びの参考になると幸いです。

ヘッドホンアンプの出力とか、インピーダンスについて(前半)

ヘッドホンのインピーダンスが高いと鳴らしにくいとか、アンプの出力インピーダンスは低いほうが良いとか、色々言われていますが、実際のところどんなものなのか、簡単なポイントをちょっとまとめてみました。

ヘッドホンアンプといっても大小様々なタイプがあります

アンプの「音質」というのは、パワーの一言だけで決まるほど単純明快なものではないですが、それでもパワーは重要な要素のひとつです。とくにカタログスペックを見ただけでは案外わかりにくいものですし、誤解されがちです。

メーカー側も、あまり自慢できない部分はカタログスペックから巧妙に隠していたりしますし、逆に、リスナーが一辺倒な偏見を持っていては、メーカーが言わんとしているコンセプトが伝わらなかったりします。そのへんをちゃんと深読みできるようになれば、メーカーごとのポリシーや技術レベルなど、意外な側面が見えてきたりします。

2016年7月4日月曜日

Cowon Plenue Sのレビュー(長期間使った感想)

今回は韓国Cowon社のポータブルDAP「Plenue S」について、再度紹介します。

内蔵128GBメモリ、バランスヘッドホン出力搭載、PCM192kHz・DSD256ネイティブ再生対応の、ハイエンドDAPです。

日本での発売は2016年3月、現在の売値は20万円くらいです。最近Astell & Kernの高級DAPを試聴してきたりして、金銭感覚がマヒしてしまいそうですが、20万円というのはDAPの中でも高価な部類です。

Cowon Plenue S

このPlenue Sは発売当時にこのブログで簡単に紹介したことがあるのですが、(→ http://sandalaudio.blogspot.com/2016/02/cowon-plenue-s.html)それから色々と考えた末に、最近ついに買ってしまいました。

ということで、追記というか、実際買って使ってみた感想なんかを書き留めておこうと思いました。

2016年7月3日日曜日

Beyerdynamic AK T8iE MkIIについて

2016年6月21日に、Astell & Kern Beyerdynamic AK T8iE MkIIが発表されました。

発表とほぼ同時に、旧型モデル(初代AK T8iE)との入れ替えが始まりました。初代AK T8iEが発売されたのは2015年11月のことだったので、わずか半年でMk IIへのモデルチェンジとなった、異例の事態です。

AK T8iE MkII

初代AK T8iEは、私自身が日々愛用している、素晴らしいシングルダイナミック型IEMなのですが、私を含めてAK T8iEオーナーは「Mk II発表」のニュースを見て、驚いたのと同時に、「ああ、やっぱりな・・」という諦めのような気持ちを感じたと思います。

ベイヤーダイナミックが誇るテスラテクノロジーを搭載した、同社初の高級イヤホンということで、期待が高く、実際の音質も想像以上に凄いのですが、発売当時からオーナーを悩ませていた問題点をいくつか体験してきました。今回のMk II発売は、これら問題点を改善するために出た「対策品」というわけです。つまり、買うなら今です。